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1 | インド:インターネット企業、ネットコンテンツの検閲に屈す | 印度:網路公司讓步,答應執行資訊審查 |
2 | インドが大きく後退することになったのは、インド政府が、Google、FacebookやTwitterなどの20の主要なインターネット企業に対して、「反宗教的」な内容や「反社会的」な情報を含むネットコンテンツをインド市民が閲覧できないよう検閲する計画を要求したときにさかのぼる。 | 印度政府勒令 20 家主要的網路公司執行網路資訊審查,包括 Google、Facebook 和 Twitter 全都榜上有名。 |
3 | インド政府によると、ソニア・ガンディや、電気通信大臣カピル・シバル、また総理大臣のマンモハン・シンなどの政治的リーダーは、それらのインターネット企業に対して、「いかがわしい」情報を含むページの先制的な削除を求める申し立てをしたと伝えた。 | |
4 | しかし、ファイナンシャル・タイムズ紙のブログbeyondbricsは、「いかがわしい」情報とは冒涜的な内容や宗教的な中傷などを含むが、コンテンツの多くはソニア・ガンディを含むインドを代表する政治家などに対する批判的で率直な内容のものであると伝えた。 | 當局要求網頁中禁止出現含「反宗教」或「反社會」相關的內容,此舉被譏為印度民主的大退步。 |
5 | ブライアント・アーノルドによる風刺画。 | 根據官方說法,政黨領袖桑妮雅. |
6 | CartoonADay.com. | 甘地(Sonia Gandhi)、資通訊部部長卡皮爾. |
7 | より抜粋。 | 席巴爾(Kapil Sibal)以及印度總理曼莫漢. |
8 | クリエイティブ・コモンズ2.5のライセンスの元使用(BY-NC) | 辛格 (Manmohan Singh)提出,要求網路公司預先過濾資料並移除「易引起爭議」的內容。 |
9 | 初期には反発を示していたが、インターネット企業はついにインドの高圧的な要求に応じることを認め、2012年2月21日までに、「不快なコンテンツ」を検閲、削除する案を提出することに容認した。 | 所謂「易引起爭議」的內容包括褻瀆及對宗教不敬的資料,但《金融時報》部落格「超越金磚(beyondbrics)」亦指出,這些易引起爭議的資料多數都含有對印度顯要官員 (包括桑妮雅. |
10 | 次回の審理は3月1日に行われる予定だ。 | 甘地) 犀利坦率的批評。 |
11 | 今まで中国やロシア、エジプトなどの権威主義国家も同様の要求を申し立ててきたが、 今回のように、活発な国内メディアをもった、健全な民主主義国家としては、インドがはじめてだった。 | 卡通插畫來自 CartoonADay.com,作者為 Bryant Arnold。 |
12 | インドは、世界の中で最も巨大な民主主義国家としてふさわしい行為をおこなっているのだろうか。 | 以創用 CC 2.5 (BY-NC) 條款授權使用。 |
13 | インド市民にしてみると、そうではないようだ。 ブロガーのAdityaT は自身のブログigyaan.inにGoogle支持者の意見を引用した。 | 雖然這些網路公司起初都曾試圖反抗,但最後仍然屈服於印方的蠻橫要求,承諾於 2012 年 2 月 21 日之前,針對過濾「易引起爭議的內容」提出具體的執行計畫。 |
14 | この問題は、言論と表現の自由を唱う憲法の問題にも関係する。 | 下一場公聽會將於 3 月 1 日舉行。 |
15 | 言論の自由を抑圧するということは不可能だった。 | 過去獨裁國家如中國、俄國和埃及都曾提出類似的要求,而印度乃一民主強國,擁有蓬勃發展的國內媒體,卻首開先例作出如此激烈與專制的決定。 |
16 | なぜならば民主主義御国家であるインドにおける言論の自由への権利こそが、中国の様な全体主義国家とは一線を画すものだからである。 | 對於印度是否有展現出世界第一大民主國的風範,印度國民恐怕不認同。 |
17 | ブログWhat to do Baba はこう見解を示す。 | 部落客 AdityaT 在發表於 igyaan.in 上的一篇網誌中引述一位 Google 支持者的話: |
18 | インドでGoogleやFacebookを禁止することはほとんど不可能に近い。[..] この問題が、よりよい社会のためだけでなく、インターネットの将来のためにも解決に向かってほしいと願って信じるばかりである。 | 憲法賦予每個人言論與表達自由權,民主印度絕不能藐視憲法,箝制國民的言論,否則就和獨裁中國沒有分別了。 |
19 | 罪を罰し、生贄を選ぶのはやめようではないか。 市民の怒りの反応は少し遅すぎたのかもしれない。 | 部落格「What to do Baba」認為: |
20 | Googleはblogspot.comから既に検閲済みのblogspot.inへリダイレクトし始めていた。 | 想要在印度封殺 Google 或 Facebook 是絕不可能的。[ |
21 | インドでの閲覧が認められていない情報や、サーチエンジンなどは、インドの外では閲覧することができる。 | …] 為了社會大眾和整個網路產業著想,我真心希望這場風波可以儘快平息,而我也相信這件事一定可以圓滿落幕。 |
22 | ブログJaipur.coによると、YahooやFacebookは、そういったページは彼らとは関係のないことと主張し、独自のウェブ上の情報を検閲することには反対するという意思を示したという。 | 我們應該懲罰元兇,而非隨便找個代罪羔羊。 |
23 | Googleは政府の憤慨を抑えるためには、曖昧な態度を示す長い歴史がある。 | 然而,即便印度國民已經開始出現不滿的情緒,也為時已晚了。 |
24 | 「邪悪にならない」という理想のもとに設立されたGoogleであるが、このモットーは公衆に最善を尽くすためというよりは、利益のためにしばしば無視されてきたことがあり、Googleは、もはやこのモットーを公共の場では使用することをやめている。 | Google 已經開始把網域名稱為 blogspot.com 的訪客全都導向受政府監控的印度版網域 blogspot.in。 |
25 | 3億人のインド人が自由なインターネットアクセスを失うかもしれない. インターネット検閲新法を止めよう. | 但只要在印度境外,仍能閱讀印度版網站或搜尋引擎上封鎖的資料。 |
26 | 署名する. 巨大な力を持つGoogle、FacebookやTwitterはその土地の法律に反するコンテンツを削除するという意味合いで、「国内の法律に固守する」ことを命ずる方針を掲げている。 | Yahoo 和 Facebook 則選擇拒絕印度政府的要求,部落格「Jaipur.co」指出,兩大網皆表示自己網站上並無任何「易引起爭議」的內容。 |
27 | その根底には、近年中国から始まりエジプト、そして現在インドで人権主義者たちによって浴びせられる非難の嵐から逃れるためという自己防衛の事実がある。 しかし、こうした方針は情報の自由な流れの行方を、政府の思い通りにさせるために掲げられた訳ではない。 | 「不為惡政策(Don't be evil)」乃 Google 的企業經營宗旨,每每碰到各國政府的網路審查制度時,Google 一向都遊走在灰色地帶。 |
28 | 実際のところ、インターネットは抑制の利かない公共の場であって、デジタル圏にはほとんど規制がない。 | 不過,近來這項精神卻不敵利潤誘惑,Google 不再公開使用這句口號,提供的服務也不再以公眾利益為優先考量。 |
29 | インドでは、Googleは被害者であるところか、ユーザーを失うのを防ぐために政府がコンテンツを検閲することを認めたのだ。 もし政府がGoogleを完全に封じ込んだら Googleは1億2100万のネットユーザーを失う。 | 不論是在中國、埃及,還是近來印度的網路審查風波,面對人權運動份子無數次的指控和譴責,網路巨擘 Google、Facebook 和 Twitter 總是搬出公司政策以撇責自清,這條所謂的公司政策即是必須「遵守各國法律」,意思就是若網路內容違反當地法律就得移除。 |
30 | またインドのネットユーザーが毎年増えている事から、さらに9億ものネットユーザーを失うこともありえるのだ。 | 但公司政策不應成為支持政府控制資訊的理由,事實上,網路本就是個無法管理的論壇,目前數位產業的相關法令也寥寥可數。 |
31 | Googleは、インドの市民が少なくとも「ある程度」情報にアクセスできるようにするためにと、政府の要求に屈しているわけではない。 ただその競争ために何百万のネットウーザーを失うことを恐れているのだ。 | 就這次的情況而 言,Google 壓根稱不上是受害者,遷就政府、執行網路內容審查的決策除了讓 Google 無須流失目前 1 億 2 千 1 百萬的使用者,隨著印度的網路使用者逐年倍增,還能繼續開拓 9 億用戶的龐大市場。 |
32 | Googleの今回の動きは、最近中国からの撤退が決まるまでに取られた動きとはあからさまに矛盾している。 | Google 選擇讓步,不是想著至少還能為印度民眾提供部份網路資訊的途徑,而是擔心白白把潛力無窮的商機拱手讓給競爭者。 |
33 | 明らかに最善のビジネスの選択とは言えないが、コンテンツの検閲を止めさせるためには、中国からの撤退という方法が最も重要な選択であったと言えるだろう。 | Google 向印度屈服和當初出走中國的舉措完全自相矛盾,撤出中國就商業考量當然不是明智之舉,但卻是 Google 在捍衛資訊自由的戰場上,打得最響亮的一仗。 |
34 | Timothy B.LeeはNew York TimesのRoom for Debate blog上にこう書いている。 | |
35 | Googleによる中国からの撤退は重要な象徴的価値を持っている。 | 提摩西‧李(Timothy B. |
36 | Googleは世界でも最も有名なブランド名を持つ存在となってきていて、ここ過去4年間で、政府によるネットコンテンツ検閲のための取り組みに不当な正当性を与えてきている。 | Lee)曾在《紐約時報》的「辯論空間(Room for Debate)」部落格上寫道: |
37 | 政府の検閲. | Google 當時毅然決然和中國政府攤牌,自有不可抹滅的象徵性意義。 |
38 | 事実からあなたを守る. | Google站穩世界知名品牌的地位,然而過去四年來的走向,等於間接支持政府審查網路資訊的作法。 |
39 | このような偉業を成し遂げた後に、インド政府の要求に従う、というのは驚きだ。 | 令人訝異的是,Google 竟願意向印度強權低頭,讓長久以來經營的形象和累積的成就付諸流水。 |
40 | そう、世界は政府とインターネットによる最初のデジタル戦争に突入したのだ。 | 世界第一次「數位大戰」已經開打,輕則政府與網路公司之戰,重則網路公司為求坐穩網路市場龍頭寶座之戰。 |
41 | さらに悪いことに、インターネット企業同士がお互いにネット世界を乗っ取るために争っている。 | 畢竟,網路公司不論是進行資訊審查或停止營運,只要是向政府低頭,受害最大的永遠是使用者,印度反貪腐運動也將大受打擊。 |
42 | 各インターネット企業は、コンテンツの検閲か、立ち退くかという政府の要求に屈することで、ネットユーザーにとっても、インドの腐敗に立ち向かう人たちにとっても、非常に大きな害をなしているのである。 | 沒錯,堅持理想也許會使得 Google 把龐大用戶讓給競爭對手的社群網站,但 Facebook 又何嘗不是呢? |
43 | もちろん、Googleはソーシャル・メディアサイト同士の競争において相当のネットユーザーを失うかもしれない。 | 但若為了搶當數位世界中的霸主,而將創立時的落實「自由、充權、不為惡使命」的初衷拋諸腦後,豈非本末倒置。 |
44 | Facebookもそうだろう。 | 凱文. |
45 | しかし、デジタル世界において最高の地位を獲得するためにお互いに競い合う事で、彼らが最初に掲げた「自由、権限、そして「邪悪にならない」という約束を自分たちの手で、少しずつ破壊しているのだろう。 | |
46 | ブロガーのKevin Kelleherはロイタ-(カナダに拠点を置く通信社の一部)のMediaFile blog上でGoogleが掲げるスローガンについて、「邪悪になるな」は「さあみんな邪悪になろ」になったと、 上手く書いている。 Googleは今やこのスローガンを公共の場で使うのを止めた。 | 凱勒希爾(Kevin Kelleher) 曾在《路透社》的部落格上發表看法,並諷刺地將 Google 的「不為惡」政策換成「一起來為惡(let's all be evil)」。 |
47 | しかし今こそこのスローガンを復活させる時であろう。 校正:Kanako Hasegawa | Google 早已不再公開使用「不為惡」招牌,但現在該是重新掛出這塊金字招牌的時候了。 |